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笹屋木村卯兵衛

西陣織〜京都に根付く伝統産業〜

西陣織とは、京都の西陣で生産される先染めの紋織物のことです。高い技術力と優れたデザイン性を磨き続け、1976年には国の伝統工芸品に指定されました。西陣織の製作には数多くの工程があり、全て分業で行われていることが特徴です。

京都西陣、木村卯兵衛株式会社

代表取締役社長 木村正也さんに聞く!

 

木村卯兵衛って??

創業1738年に創業し、今年で283年の歴史ある西陣織の会社です。「永代不易」、永遠に変わらないという理念のもと、西陣織の本質を変えずに表現の仕方を柔軟に時代に合わせて変化させたモノづくりを行なっています。今回は10代目木村卯兵衛を襲名された木村正也さんにお話を伺いました。

西陣織のイマ

現代において、着物を着る人はどんどん減ってきています。需要が減っているので、高い技術力を持った職人もひとり、またひとりと職を退く人が多くなっています。数十年前は、織機の音が鳴り響いていた西陣ですが、現在ではなかなか聞くことができません。そんな中、木村さんは「着物に触れる機会をつくり、興味を持ってほしい」という想いから、着物サローネ(ファッションショー)や着物イストへの衣装提供などにチャレンジされています。

 

どうする?今後の西陣織

着物や帯を買うとき、何を基準に買うのか…

最初に見るのは、やはり色や柄などのデザインだと思います。たまたま買った着物が西陣織で締めやすかった、着やすかった、だから西陣織を買おうと思ってもらいたい。

そのための篠屋ブランドの強みは、積み上げてきた伝統技術と歴史です。

しかし、前述した通り、着物を着る人が少なくては意味がない。化学繊維や綿の着物は絹の着物に比べて安価なものが多いので、「着物」という選択肢を増やす手段になります。

木村さんの一つの目標は、「日常より少し特別なシーンで着物を着てもらうこと」毎日でなくてもいい、デートやディナーで着物を着てもらう。

着物人口を増やすことが西陣織に興味を持ってもらうきっかけになると思います。

西陣織を繋いでいくには、利益を出さなければ職人は生活できません。西陣織という素晴らしい技術を経済として成り立たせることが、最終的なゴールだと言えるでしょう。

「永代不易」の理念のもと、どのような着物が出来上がるのか。今後の取り組みに注目です!

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