神社・お寺の挙式って?
この記事では、神社やお寺における挙式について解説します。
日本の挙式スタイルはさまざまあり、神社・仏閣の挙式もその一つです。神社婚やお寺婚などとも言われますが、「具体的なイメージがつかない……」という方も多いでしょう。
そこで今回は、神社・仏閣の挙式の特徴や内容を解説しましょう。当日の流れも簡単にご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
神社における結婚式を解説!
神社における結婚式は、一般的に「神前式」と言われるものです。文字通り神様に誓いを立てる挙式スタイルであり、日本では古くから行われてきました。神への誓いというと宗教的な側面が強いようですが、実際には特定の宗教を信仰していなくとも挙式を行うことができます。「有名な伊勢神宮で挙式がしたい」や「できれば近場の神社を選びたい」ということも可能であり、比較的自由度が高いです。
また、教会式や人前式の場合は20分程度で終了しますが、神前式の場合は多くの儀式を行う関係で、40~45分程度かかります。
神前式の内容とは?
神前式ではさまざまな儀式が行われるため、ここでは一般的な流れをご紹介しましょう。
1.修祓の儀(しゅうばつのぎ)
神前式に参加した一同を清める儀式です。
- 祝詞奏上(のりとそうじょう)
斎主が神前に対し、新郎新婦の結婚を報告する儀式です。
- 誓杯の儀(せいはいのぎ)
新郎新婦が永遠の契りを結ぶ儀式です。3種類の盃で交互に神酒をいただきます。
- 誓詞奏上(せいしそうじょう)
新郎新婦が神前に立ち、誓いの言葉を読むという儀式です。読み終えた後は、誓詞を神前に供えます。
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん)
新郎新婦が玉串を持ち、神前に捧げるという儀式です。二拝二拍手一礼の作法で行うため、リハーサル時に正確におぼえておく必要があります。
6.指輪の交換
三方に乗せられた結婚指輪を、斎主または巫女が持ってきます。その結婚指輪を手に取り、新郎新婦で交換します。
- 親族杯の儀(しんぞくはいのぎ)
新郎新婦の親、そして親族が神酒をいただくという儀式です。
この後、斎主からの挨拶があった上で退場となります。
お寺における結婚式を解説!
お寺における結婚式は、一般的に「仏前式」と言われるものです。仏様とご先祖様に感謝し、結婚の報告をするという挙式スタイルになります。新郎新婦が信仰する宗派の寺院で行うことを基本とするため、この点で神前式と違いがあります。ただ、最近では宗派に関係なく挙式ができる寺院も増えています。
また、仏前式も神前式と同様に、40分~45分程度かけて行います。
仏前式の内容とは?
仏前式においても多くの儀式があるため、一般的な流れをご紹介しましょう。
1.敬白文朗読(けいびゃくもんろうどく)
僧侶により、仏と先祖に対して新郎新婦の結婚を報告する儀式です。
2.念珠(ねんじゅ)の授与
新郎新婦による合唱の儀式です。新郎が白い念珠を、新婦が赤い念珠をかけて合掌します。
3.司婚の儀(しこんのぎ)
結婚の誓いを行う儀式です。僧侶の求めに応じ、新郎新婦が「誓います」と答えます。その後、新郎新婦あるいは媒酌人が誓詞を読み上げます。
4.焼香(しょうこう)
新郎、新婦の順で焼香をし、合唱を行います。
5.式杯(しきはい)
新郎新婦で神酒を飲み交わす儀式です。小・中・大という3種類の杯を用いることが特徴です。
6.法話(ほうわ)
僧侶が結婚のお祝いとともに法話を述べます。法話の内容は、仏教に関することが中心になります。
法話の後、一同起立の上で合唱と礼拝を行い、退場となります。
まとめ
いかがでしたか?神前式と仏前式は「日本ならではの歴史ある挙式」という点で共通しています。ただ、異なる点はいくつもあります。神前式が「神道の神々に結婚を誓う儀式」なのに対し、仏前式は「仏様や先祖様に結婚を誓う儀式」となります。また、仏前式の場合は新郎新婦が信仰する宗教に基づいてお寺を選ぶため、より宗教色が強い挙式と言えるでしょう。
ただ、現代では宗派に関係なく挙式を受け入れるお寺も増えているため、新郎新婦とよく相談をした上で、最も魅力的に感じた挙式スタイルを選んでみてはいかがでしょうか。